製品マスタは、図番・品名・単価・取引先など製品の基本情報と、成形・材料・加工・印刷・品証・生産管理の各課データを一元管理するマスタです。図番IDを起点に各課テーブルを紐付ける設計で、課ごとに独立した項目構成を持ちながら1画面でまとめて参照できます。このページでは全体構成と各機能への入口をまとめています。
製品マスタで管理するデータ
製品マスタが扱うデータの範囲です。
| 管理データ | 内容 |
|---|---|
| 基本情報 | 図番・品名・単価・取引先・重要事項・備考・登録日など |
| 成形課情報 | 金型情報・取数・仕様書作成日・成形条件全フィールドなど |
| 材料課情報 | 配合番号・材料名・色調・厚み・ロール巾・カット寸法・重量・公差・使用本数など(8材料分) |
| 加工課情報 | 材料購入先・材料情報・加工先・基準サイズ・取り数・図面管理番号・治具情報など(4セット分) |
| 印刷課情報 | 印刷版・印刷治具・導電治具・サラサラ・塗装など(5セット分) |
| 品証課情報 | 外観検査水準・寸法検査水準・検査項目・梱包仕様書・限度見本・出荷情報など |
| 生産管理情報 | 工程名・出来高・リードタイム(16工程分)・基準数量・リードタイム合計 |
製品マスタのテーブル構成
製品マスタを構成するテーブルは以下の通りです。T10製品Mが親テーブルとなり、各課の詳細データを課ごとの子テーブルに格納します。すべてのテーブルは図番IDで紐付いています。
テーブル構成図
| テーブル名 | 役割 |
|---|---|
| T10製品M | 図番・品名・単価・取引先など基本情報を保持するメインテーブル |
| T10製品Mロット旧単価 | 図番ごとのロット別単価の変更履歴を管理するテーブル |
| T10製品業種 | 製品の業種区分を管理するマスタテーブル |
| T10製品工程群 | 製品の工程群を管理するマスタテーブル |
| T10工程名 | T10製品Mの工程1〜16に格納するIDの参照元マスタテーブル |
| T10工程担当 | T10製品Mの工程作業者1〜16に格納するIDの参照元マスタテーブル |
| T10製品履歴 | 製品ごとの事象履歴を管理するテーブル |
| T11製品成形 | 成形条件・金型情報・材料情報(配合番号・重量・公差など)を管理 |
| T12製品加工 | 加工先・材料購入先・図面管理番号・基準サイズなどを管理 |
| T13製品品証 | 検査水準・検査項目・梱包情報・出荷情報などを管理 |
| T14製品印刷 | 印刷版・印刷治具・導電治具・サラサラ・塗装などを管理 |
| T19製品生産管理 | 工程名・出来高・リードタイム(16工程分)を管理 |
製品マスタ「テーブル設計」
製品マスタは13のテーブルで構成しています。T10製品Mが製品の基本情報・工程・課別フラグ・在庫情報を保持するメインテーブルで、各課の詳細情報はT11〜T14の課別テーブルに分散管理しています。工程名・工程担当・業種・工程群はマスタテーブル[…]
製品マスタの機能一覧
リスト画面から図番を選択して詳細参照・編集・新規登録へと展開する構成です。詳細画面はタグ風ボタンで各課タブに切り替えて参照します。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| 製品一覧・検索 | 図番・品名・取引先をリスト形式で表示。詳細ボタンから各図番の詳細画面に遷移 |
| 詳細参照(基本情報) | 図番の基本情報を参照。タグ風ボタンで各課タブに切り替えて詳細を参照 |
| 詳細参照(成形課) | 成形条件・金型情報・材料情報を参照。成形課の編集機能もこのページで解説 |
| 詳細参照(その他の課) | 加工課・印刷課・品証課・生産管理の詳細タブをまとめて解説 |
| 新規登録 | 図番の基本情報を新規追加。図番生成ロジック・仕入先検索・登録マクロを解説 |
| 新規登録(各課) | 成形・材料・加工・印刷・品証・生産管理の各課データを新規追加 |
| 編集 | 図番の基本情報を編集・更新。非連結フォームによる排他モード回避の設計思想を解説 |
| 編集(各課) | 各課データを編集・更新。課ごとのNullチェック・コンボボックス設計・更新クエリ構成を解説 |
製品マスタリスト画面
製品マスタ「リスト」
製品マスタの一覧画面です。図番検索と取引先名検索の2条件を組み合わせて絞り込みができます。検索コンボボックスに入力するたびにリストがリアルタイムで絞り込まれる設計です。 製品リスト画面の構成 メインメニューから製品マスタボタンで起動[…]
製品マスタの詳細画面
基本情報・成形課・材料課・加工課・印刷課・品証課・営業課・生産管理のタグで切り替えて参照します。
基本情報タブ
各課のタブ
| 成形課タブ | 材料課タブ |
![]() |
![]() |
| 加工課タブ | 印刷課タブ |
![]() |
![]() |
| 品証課タブ | 生産管理タブ |
![]() |
![]() |
製品マスタ「基本情報」
製品マスタの詳細画面です。製品リストの詳細ボタンから起動し、図番の基本情報を参照できます。成形課・材料課・加工課・印刷課・品証課・営業課・生産管理の各課情報はタブ風ボタンで切り替えて表示します。 基本情報画面の構成 製品リストの詳細[…]
製品マスタ「成形課」
製品マスタの成形課情報画面です。基本情報の成形課ボタンから起動し、この図番の成形条件・金型情報・各種成形パラメータを参照・編集できます。成形課担当者(権限=3)と管理者(権限=2)が編集可能です。 成形タブボタンのマクロ 製品マスタ[…]
製品マスタ「その他の課」
製品マスタの詳細フォームは課ごとにタグボタンで切り替える設計です。このページでは材料課・加工課・印刷課・品証課・営業課・生産管理の6つのタグについて解説します。タブボタンのマクロと表示マクロの基本的な仕組みは成形課ページで詳しく解説していま[…]
新規登録画面
基本情報の新規登録画面
その他課の新規登録画面
| 成形課の新規登録画面 | 材料課の新規登録画面 |
![]() |
![]() |
| 加工課の新規登録画面 | 印刷課の新規登録画面 |
![]() |
![]() |
| 品質保証課の新規登録画面 | 生産管理課の新規登録画面 |
![]() |
![]() |
製品マスタ「新規登録」
製品マスタの新規登録は管理者のみが実行できます。基本情報・営業課情報・工程情報をこのフォームで一括登録し、関連する課のテーブルに図番IDを自動追加することで各課担当者が課別情報を登録するベースが完成します。仕入先製品マスタへの登録もこのフォ[…]
製品マスタ「新規登録(各課)」
製品マスタでは課ごとに専用の新規登録フォームを用意しています。各課の詳細フォームにあるフッターの新規登録ボタンから起動する設計で、登録済みの場合はメッセージを表示して処理を中断します。 [sitecard su[…]
編集画面
基本情報の編集画面
各課の編集画面
| 成形課の編集画面 | 材料課の編集画面 |
![]() |
![]() |
| 加工課の編集画面 | 印刷課の編集画面 |
![]() |
![]() |
| 品質保証課の編集画面 | 生産管理課の編集画面 |
![]() |
![]() |
製品マスタ「編集」
製品マスタの編集フォームは新規登録フォームと同じ非連結の設計思想で構成されています。製品マスタ基本情報フォームの編集ボタンから図番IDを引き継ぎ、DLookupで全フィールドを転記した上で編集・更新する仕組みです。テーブルに直結させない理由[…]
製品マスタ「編集(各課)」
製品マスタの各課編集ページです。成形課・材料課・加工課・印刷課・品証課・生産管理の各課詳細フォームのフッターに配置された編集ボタンから起動します。全課共通で非連結フォーム+DLookup+更新クエリの設計パターンを採用しており、排他モードを[…]
製品マスタの設計の共通ルール
このマスタに限らず、システム全体で共通して採用している設計ルールです。画面の作り方・データの扱い方・操作の制御方法を統一することで、後から見ても・引き継いでも迷わない構造を目指しています。
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 非連結フォーム | フォームにテーブルを直接紐付けない。DLookupで安全にデータを読み書きする |
| 一覧画面は閲覧専用 | リストから直接データを書き換えない。編集は必ず専用フォームで行う |
| 入力チェック優先 | 登録・更新ボタン押下時にマクロで未入力をチェックしてからクエリを実行する |
| マクロのみで制御 | すべてのボタン操作はAccessのマクロ機能のみで制御する |
| 図番IDによる課間紐付け | 図番IDを共通キーとして全課テーブルを紐付ける。課をまたいだデータ参照はすべてDLookupで行う |
| タグ風ボタンによる課切り替え | 詳細画面は1フォームに全課を集約し、タグ風ボタンで表示課を切り替える設計 |
| 課ごとの独立テーブル | 課ごとに項目数・データ形式が異なるため、テーブルを課単位で分割して管理する |
| 編集は更新クエリで実行 | 非連結フォームへの入力後、更新クエリでテーブルに書き戻す。更新後は表示マクロで再描画 |
まとめ
製品マスタはT10製品Mを親テーブルとして図番IDで各課テーブルを紐付ける設計です。画面はリスト・詳細(基本情報+各課タブ)・新規登録・編集の4機能で構成されており、非連結フォーム+DLookup+更新クエリのパターンを全課で統一しています。各課のデータは独立したテーブルで管理するため、課ごとに異なる項目数・データ形式に柔軟に対応できる設計になっています。各機能の詳細な設計と操作の流れは上記リンクの各投稿ページで解説しています。
本サイトではマクロを用いた構築手順を中心に紹介していますが、決してマクロを唯一の正解として推奨しているわけではありません。VBAが扱える環境であれば、より多彩で柔軟なプログラムが組めるVBAでの構築をむしろ推奨したいと考えています。
ここでマクロという選択肢を提示しているのは、VBAにハードルを感じている方への「もう一つの入り口」として、また将来的な後継者への引き継ぎ負荷を抑えるという実務上のメリットを考慮してのことです。設計の考え方の一つとして、状況に合わせて活用してください。