取引先マスタの構築概要と設計図

取引先マスタは、取引先の基本情報・請求書送付先・銀行口座・配送先など、受注・発注・請求業務の基盤となるデータを管理するマスタです。取引区分による分類と番号帯による識別で、顧客・仕入先・個人顧客を一元管理する設計にしています。このページでは全体構成と各機能への入口をまとめています。


取引先マスタで管理するデータ

取引先マスタが扱うデータの範囲です。

管理データ 内容
基本情報 取引先名・略称・フリガナ・取引区分・住所・電話番号・FAX・URLなど
経理情報 締め日・端数金額区分・適格事業者番号・銀行口座情報
請求書送付先 請求書の送付先が本社と異なる場合の住所・部署・電話番号
配送先 複数配送先の管理。デフォルトフラグで優先配送先を制御
表示フラグ 製品マスタ・加工マスタのコンボボックスへの表示制御

取引先マスタのテーブル構成

取引先マスタを構成するテーブルは以下の通りです。配送先が複数になるケースに対応するため、配送先は別テーブルで1対多管理しています。

テーブル構成

テーブル名 役割
T05取引先M 基本情報・経理情報・請求書送付先・表示フラグを保持するメインテーブル
T05取引先M配送先 複数配送先を管理するサブテーブル。デフォルトフラグで優先配送先を識別
T06取引先銀行 ウエブ上で取得した銀行名・支店名・銀行コード・支店コードを格納
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取引先マスタは2つのテーブルで構成しています。T05取引先Mが取引先の基本情報・請求書送付先・銀行口座・表示設定を保持するメインテーブルで、T05取引先M配送先が配送先情報を管理します。フォームから入力されたデータはT05取引先Mに格納され[…]


取引先マスタの機能一覧

一覧画面から対象取引先を選択して詳細参照・編集・新規登録へと展開する構成です。

取引先マスタリスト

機能 概要
取引先一覧・検索 取引区分の切り替えと4条件(コード・取引先名・略称・フリガナ)での絞り込み表示
詳細参照 基本情報・経理情報・配送先・リスト表示の4タブで全情報を参照
新規登録 取引先情報の新規追加。空きコード選択・住所コピーで入力を補助
編集 登録済みデータの変更・更新。旧住所の自動追記・配送先追加に対応

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新規登録画面

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詳細画面

基本情報・経理情報・配送先・リスト表示の4つのタグに分かれています

基本情報タグ

経理情報タグ 配送先タグ リスト表示タグ
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編集画面

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取引先マスタの設計の共通ルール

このマスタに限らず、システム全体で共通して採用している設計ルールです。画面の作り方・データの扱い方・操作の制御方法を統一することで、後から見ても・引き継いでも迷わない構造を目指しています。

ルール 内容
非連結フォーム フォームにテーブルを直接紐付けない。クエリ経由で安全にデータを読み書きする
一覧画面は閲覧専用 リストから直接データを書き換えない。詳細参照・編集は必ず専用フォームで行う
入力チェック優先 登録・更新ボタン押下時にマクロで未入力をチェックしてからクエリを実行する
マクロのみで制御 すべてのボタン操作はAccessのマクロ機能のみで制御する
取引先コードの番号帯管理 番号帯で取引区分を識別。1000番台:仕入先・3000番台:顧客・5000番台:個人顧客
配送先の1対多管理 配送先が複数になるケースに対応。T05取引先M配送先で別管理しデフォルトフラグで制御

まとめ

取引先マスタは受注・発注・請求業務の起点となるデータを一元管理する基盤です。取引区分と番号帯による識別・配送先の1対多管理・コンボボックス表示フラグなど、実務運用を想定した設計が特徴です。非連結フォームとクエリの組み合わせによりデータの整合性を保ちながら、マクロだけで登録・更新の一連の操作を制御しています。各機能の詳細な設計と操作の流れは上記リンクの各投稿ページで解説しています。

 

本サイトではマクロを用いた構築手順を中心に紹介していますが、決してマクロを唯一の正解として推奨しているわけではありません。VBAが扱える環境であれば、より多彩で柔軟なプログラムが組めるVBAでの構築をむしろ推奨したいと考えています。

ここでマクロという選択肢を提示しているのは、VBAにハードルを感じている方への「もう一つの入り口」として、また将来的な後継者への引き継ぎ負荷を抑えるという実務上のメリットを考慮してのことです。設計の考え方の一つとして、状況に合わせて活用してください。